不動産
不動産経営の難しさ
土地や建物をお持ちの方が、手持ちの資産を活用しようと考える選択肢として、アパート経営は、非常にポピュラーだと思います。その他にも、
- 相続税の節税対策をしたい。
- 定年を迎えるにあたり、年金以外の収入を確保したい。
- 投資として、不動産を持ちたい。
というような理由から、アパート経営に乗り出す方は、たくさんいます。
しかし、いざ、アパートを持つと、
- アパートの借主が、賃料を払ってくれない。
- 迷惑な借主が入ってきて、周りの部屋の借主が出て行ってしまった。
など、意外に、さまざまなトラブルに直面することが多いのではないでしょうか。
横浜みなとみらい法律事務所は、大手不動産仲介会社の顧問をしており、アパート経営に伴って発生するさまざまなトラブルを解決してきた実績があります。その経験を通じて、個々のケースによって、具体的で適切なアドバイスが可能です。
また、相続問題にも力を入れておりますので、相続が絡んだ不動産の問題についても、是非、ご相談いただければと思います。
建物明渡請求
建物明渡請求の流れ
賃料の滞納は、賃貸物件のオーナー様の頭を悩ませることの多い問題のひとつです。
また、賃貸物件には、さまざまな方が入居する可能性がありますので、騒音、悪臭等の迷惑行為をする賃借人が入ってしまい、オーナー様がその対処を求められたり、隣室に入居する人がいなくなったりしてしまうこともあります。
このような場合、問題の入居者に対しては、次のような流れで、建物からの退去を求めていくことになります。
解除通知(督促状・警告書)の発送
↓
任意交渉
↓
明渡訴訟の提起
↓
強制執行
建物明渡請求のポイント
- 賃料の支払いは、借り主の基本的な債務であり、長期に賃料を滞納している者に対しては、居室からの退去を求めることが可能です。
但し、賃料を滞納するのは、金銭的に困窮している方が多く、そのような方は、新しく部屋を借りるのも難しいため、退去の要請に容易には応じませんし、また、滞納した賃料を回収するのも困難を極め、手をこまねいて時間を過ごすと、すぐに損失が拡大してしまうことになります。
そのため、賃料の滞納を理由に、居室からの退去を求める事案では、いかに早く、問題の入居者を退去させることができるかがポイントになります。
- 賃借人の居住権は、借地借家法により強く保護されています。迷惑行為をする者が入居してしまった場合でも、その迷惑行為が何らかの義務に違反していると認められるだけでは退去を求めることはできず、その違反の程度が著しく、賃貸人と賃借人の信頼関係が破壊され、もはや賃貸借契約を継続することが困難と認められることが必要になります。
そのため、賃料の滞納以外を理由に、居室からの退去を求める事案では、いかに、問題の入居者の義務違反の程度が著しく、賃貸借契約を継続するだけの信頼関係が破壊されていることを立証していくかがポイントになります。
こんな方はご相談ください
横浜みなとみらい法律事務所は、問題入居者に対し、建物からの明渡しを求め、多くの成功実例を有しております。
建物明渡請求に関する豊富な経験をもとに、
- 賃料が入ってこなくなってしまったので、払ってもらいたい。
というオーナー様には、どのように進めたら、なるべく損をせずに済むかをアドバイスすることができます。
また、
- 入居者の迷惑行為に悩んでいる。
というオーナー様には、どのような方法をとることで最良の結果を得られるかの見通しをご提供することができます。
迷惑借家人の問題
アパート経営において、避けて通れないのが、迷惑行為を繰り返す借家人が入居してしまったときに、どうするか、という問題です。
ご承知のとおり、借地借家法は、安定した住居を確保させるため、経済的な弱者と考えられていた借家人の権利を強く保護しており、そのため、裕福で、本来、強く保護するほどの必要がない借家人の権利も同じように、保護されることになってしまっています。
一度、迷惑借家人が入居してしまうと、実際のところは、退去を求めるのは、容易ではなく、対処法を考え、じっくりと付き合っていかなければならないことも多くあるでしょう。当事者同士での話合いで解決しようとすると、感情のもつれから、むしろ、事態を悪化させてしまうケースもあるかもしれません。
当事務所では、継続的に、迷惑行為を繰り返す借家人への対応について、多く、アドバイスをしており、特に、長く頭を抱えておられるオーナー様には、顧問契約をお勧めしています。顧問契約は、懸案の事案が終了した後は、いつでもご解約いただけます。顧問契約には、簡易な交渉付きのプランもご用意しています。詳細は、企業法務(顧問契約)をご覧ください。
顧問契約のご費用 月額3万円(税込3万3000円)~
立退料
立退料は、賃借人に義務違反はないが、
- 建物が老朽化したので、立替えのため、出て行って欲しい。
- 娘夫婦が戻ってくるので、今の入居者の方には、他の部屋に移って欲しい。
というような場合に必要になります。
このような場合、オーナー様としては、賃貸借契約の解約を求めたり、更新を拒絶したりすることになりますが、この解約申入れや更新拒絶は、「正当な事由」がなければできないとされており、立退料は、この「正当な事由」を補完する要素になります。
補完要素にすぎませんので、立退料を払えば、必ず、出て行ってもらえるわけではありませんが、実際上、多くの事例で、適切な額の立退料を支払うことで、任意の退去に応じていただいております。
横浜みなとみらい法律事務所は、いわゆる立ち退きの事案についても、豊富な経験を有しておりますので、今の入居者の方にご退去いただきたい計画のあるオーナー様は、是非ご相談いただければと思います。
定期賃貸借
定期借家制度は、契約期間の満了により確定的に契約が終了する、画期的といえる制度です。
先に述べた正当な事由は必要ありませんし、当然のことながら、正当事由を補完するための立退料の支払いも必要ありません。
1年未満の契約期間の定めも有効とされているため、
- 建て替えを計画しているが、それまでの間、アパート・マンションの空室を貸したい。
- 転勤の間、留守宅を貸したい。
- 不良な入居者には、期間満了で退去してもらい、良好な居住環境を保ちたい。
というオーナー様には、非常に有益な手段になります。
但し、定期借家契約は、
- 「更新がなく期間の満了により終了する」ことを契約書等とは別にあらかじめ書面を作成し、かつ、交付して説明しなければならない。
- 期間が満了する1年前から6か月前までの間に、「期間満了により契約が終了する」ことを通知する必要がある。
など普通借家契約とは異なる要件があり、不動産会社の方であっても、定期借家制度について、正しく理解されていない場合もあります。
横浜みなとみらい法律事務所は、不動産の賃貸借契約に限らず、売買契約についても、契約のご相談に応じ、ご依頼者様に問題がないかの確認や、よりよい内容にするためのアドバイスを行っております。
共有不動産の問題
土地や建物が共有状態になっていると、売却したり、利用形態を変えたりすることが、しばしば困難になります。しかし、思い入れがある土地であったり、価値の高い建物だったりすると、それぞれの利害や思惑がかみ合わず、共有状態の解消がなかなか進まないことがあります。
共有不動産の問題は、相続でもたびたび生じます。
不動産の共有状態を解消する方法には、①現物分割、②賠償分割(代償分割)、③換価分割の3種類があり、まずは、共有不動産の利用状況を踏まえたうえで、将来の利用方法に関する共有者の希望を確認し、話し合って調整し、合意を導きます。
合意が難しい場合には、訴えを提起することになります。
弁護士費用
不動産に関する弁護士費用をご覧ください。